米国の重要経済指標の読み方を徹底解説。今晩発表されるISM製造業景況指数は、景況感の悪化が強まった7月分ということもあり、事前予想を下回る結果が示されることになると思われる。また、ISM製造業景況指数の発表直後に始まるバーナンキFRB議長の講演内容も、米国景気の先行き懸念を示すものになるだろう。為替市場は、こうした流れをすでに織り込み始めようとしているがたとえば、ドル円が87円に近づくような水準であれば、NY市場でのドル円急落を注意する必要が増すことになる。
「注目度大!米国住宅関連指標」
FX取引をするうえで欠かせない重要な経済指標に関して解説していきます。第一回は米国雇用統計に関してです。
先週金曜日に発表された、欧州民間銀行91行に対して行われた「ストレステスト」の結果について新聞でもたくさん取り上げられていましたね。
このストレステスト、事前から内容が曖昧である、とか基準が甘いであるとか言われていたのですが、結果、「不合格」が7行ということで、やはり「審査は甘い!」と懐疑的な意見が多いようです。
その「甘い」とされている点ですが、まずソブリンリスクについて、短期のトレード目的の国債しか審査対象になっておらず、満期保有目的である国債については全額償還される=安全であることを前提にしていること、不動産バブル崩壊のリスクについても十分に反映していないことなどが挙がっています。
不動産に関しては、2009年のリーマン・ショックがサブ・プライムローンの回収困難をきっかけに起こったこと、日本のバブル崩壊も不動産バブル崩壊がきっかけだったことなど、金融機関とのつながりが密接で、つまりは経済、景気に大きく影響しているものです。
以前から米国住宅関連指標は経済指標の中で重要なものと位置付けられていましたが、リーマン・ショック以降はことさらに注目されています。そこで、中でも注目度の大きい指標をいくつか紹介しましょう。
■住宅着工件数・・・毎月15日前後 東部時間 午前8時30分発表
●商務省が発表
●月中に建設が開始された新築住宅戸数 (前月分を発表)
●一戸建てと集合住宅それぞれが建築様式別、地域別(公共住宅は除く)住宅着工件数の伸びは住宅販売が好調なことを意味し、家具や家電などの売上上昇にもつながると判断される。関連株価への影響も大きい。
■中古住宅販売件数・・・毎月25日前後 東部時間 午前10時発表
●全米不動産業協会(NRA)が発表
●当月に所有権の移転が完了した中古住宅(集合住宅を含む)の販売件数 (前月分を発表)
●季節要因による変動が大きい。米国においては、中古住宅販売は新築以上に件数が多いため、経済への影響が大きく、注目度が高い。景気の先行指標と言われる。
■ケースシラー住宅価格指数・・・毎月最終火曜日 東部時間 午前9時発表
●S&Pが発表
●全米主要都市圏における一戸建て住宅の再販価格を元に算出された住宅価格指数(先々月分を発表)
●主要10都市圏指数・主要20都市圏指数は毎月発表。全米住宅価格指数のみ3か月ごとに発表
●2000年1月(全米住宅価格指数は2000年第1四半期)の価格=100として指数化。実際に取引された不動産価格から指数を算出しているため取引実勢を反映していると言われる。比較的新しい指標。
米国では個人消費がGDPの中心でもあり、その回復が住宅販売に表れやすいこと、家電や家具など関連消費にもつながることなどから、米国景気を見る上で大変重要で、その結果は金融政策にも関係してきます。市場関係者によると、最近の為替市場において、最も反応が大きい経済指標が住宅関連指標だということですので、FX取引をされる方はぜひとも見逃さないよう注目するようにしてくださいね。
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注目の為替相場の材料
●今晩の注目通貨ペア
ドル円、ユーロドル
●今晩の注目イベント
【経済指標】
23:00
米 ISM製造業景況指数(7月)23:00
予想 54.0 前回 56.2
【要人発言】
23:15
バーナンキFRB議長 講演(経済について)
3日(火)5:00
ガイトナー米財務長官 講演(金融改革について)
【欧米主要企業決算】
HSBC
BNPパリバ
米GDPの伸びが市場の期待ほど高くなかったことから米国景気の先行きに対する期待が大きく後退している。米デフレ論に対する賛同者が一気に増えていることも金利高を期待したドル買いの動きを抑制している。今週は、6日に発表が予定されている米雇用統計の結果に対する思惑が市場の関心事となるだろう。今晩の場合、23:00発表予定のISM製造業景況指数が米雇用統計の参考材料として注目される。